私がブログで力を入れて書いている「洗顔」のなかでも、かなり難しい「石けん」についてまとめていきます。
知っているようで知らない「石けん」の仕組みにせまっていきましょう!
少し話は難しくなりますが、分かると肌の仕組みも一緒に理解できるので、ゆっくり進めていきます。
目次
石鹸の定義

「石けん」というと、こんな形のものを思い浮かべる方が多いでしょうか?
しかし、「せっけん」と言っても、その形状は様々で、写真のように「固形」のものから「液体」「粉」まであります。
商品に「石けん」と記載がなくても、成分上「石けん」の部類にはいるものもあるんですよ(‘ω’)ノ

石けんは簡単に言うと、「油脂」に水酸化Naや水酸化Kなどの「アルカリ剤」を合わせた化合物のことです。
まず結論から述べます。
石けんは洗浄力が高い!!
そこなんです。今回の大きなテーマです。
とっても複雑でいろいろな考え方がある「石けん」について、今回は深堀りしていきます。
石鹸の成分パターン
石けんにはいくつかパターンがあります。
まずは、その正体について簡単にまとめます。
「石けん」と書くもの

「○○石けん」と表示のあるものは、とってもわかりやすいですよね。
このシンプルな石鹸は「石けん素地」「カリ石けん素地」「カリ含有石けん素地」と成分欄に記載があるものです。
上の3つは液体か固体かによっての違いです。
この表示だと詳しくはわかりませんが、石鹸であることは判断がつきます。
「化学名」を分けて書くもの
一目見て「せっけん」の表記がなくても、成分を見ると「石けん」であることが分かるパターンの表示。
石けんは「油脂」にアルカリ性の「水酸化Na」や「水酸化K」を混ぜたものだと定義しました。
この(油脂)「脂肪酸」+「アルカリ剤」の形で表記があるものも石けんです。

あの青いパッケージ「○○ホイップ」も成分を見ると「石けん」と呼べるんだと知ったとき、奥が深すぎて頭パンクしそうになりました(笑)
どうしても固形のものをイメージしがちですが、周りにある洗顔料の中でも「石けん」はたーくさんあるのです。
石鹸のph値
「ph」って聞いたことありますか?
これは性質を表す1つの単位で、おなじみの「酸性」「中性」「アルカリ性」と名前を分けることができます。

酸性からアルカリ性までの間を、0~14までメモリを振って位置付けるという簡単なものです。
JISの規格では石鹸は「弱アルカリ性」:ph8.0以上11.0以下となります。

このph値を見ると、肌に与える刺激がどの程度か見極めることができるんです(^^)/
石鹸は「アルカリ性」になるよう作られています。
アルカリ性はだめなのか?
「アルカリ性」という点は非常に大きな意味をもたらします。
人間の肌は「弱酸性」です。
「弱酸性」の状態で、肌のバリア機能を担い正常な状態を保っています。
そこで1つの説がうまれます。
「弱酸性」のバランスを崩さないためにも「弱酸性」のもので洗浄し、刺激を与えないことが重要。
なるほど。肌のバランスを壊さないようにするということですね。
その通り。
石けんは「アルカリ性」なのです。
「アルカリ性」がダメだと唱える人は、洗浄力が高く肌の刺激になるからだとしています。

しかし、反対に「アルカリ性」であることに意味があるという人も多くいます。
その理由は、酸性の汚れは「アルカリ性」のほうがよく落ちるということ。
そして、たとえ「アルカリ性」のもので洗浄しても、必ず肌がアルカリ性に傾くわけではない。
皮脂が分泌されることで中和され「弱酸性」の状態を維持できるという点が主張されます。
私はどちらの意見も筋が通っているなとは思います。
しかし「どうしたらいいの(´;ω;`)」という方も多いと思うので、まずは少し複雑な「アルカリ性」の石鹸についてまとめます。
「アルカリ性」の石鹸が良い理由
「肌に刺激になるよ!」と訴える人も多い「アルカリ性」の石鹸ですが、良いと唱えるにはどんなメリットがあるのでしょうか。
簡単にまとめていきます。
肌に界面活性剤を残さない

「石けん」は洗浄力が強い一方で、大量の水で簡単に洗浄力を失ってしまう特徴があります。つまり、洗い流すことで肌の表面に「界面活性剤」を残さないという大きなメリットがあるんです。
いつも「しっかりすすぎましょう」と言われる界面活性剤と違って、綺麗に落ちる「石けん」はとても優秀です。
この効果もあって、洗いあがりに「突っ張る」と感じる方もいます。
角質が柔らかくなるメリット
洗顔の目的に「汚れ」をおとすという項目があります。
この汚れの中でも重要なのが不要になった「角質」。
スキンケアでも角質ケアの重要性について書きました。

肌の表面にたまった古い角質は「アルカリ性」で柔らかくなり剥がれ落ちます。
日本の温泉の多くも「アルカリ性」のお湯で「肌がつるつるになる」と言われますよね。

これと同じ原理です。
アルカリ性の温泉に入ることで、体の不要な角質が柔らかくなり剥がれ落ち、つるつるに感じるという仕組みです。
顔に溜まってしまった不要な角質も「石けん」は落とすことができる。
これも大きな特徴になります。
これが「石けん」が良いと唱える人たちの大まかな意見です。
次は反対に「弱酸性」についてみていきます!
弱酸性はお肌に優しい?
「アルカリ性」が少なからず肌に刺激があることはわかりました。
じゃあ「弱酸性の石けんを選べばいいんだ!」
それはちょっと違うんです。
そもそも「石けん」はアルカリ性になるように作られているので、弱酸性の石鹸は「石けん」ではなく「合成洗剤」の部類に入ります。

そして一番の注意点は「弱酸性」だったら何でもいいのか?という点。
だめ!だめ!絶対ダメ!
酸性とアルカリ性では、肌の汚れは「アルカリ性」のほうが簡単に落ちることを書きました。

酸性状態では「十分な洗浄ができない」と言ってもいいかもしれません。
「弱酸性」で洗浄力を確保するには、かなり強力な洗浄剤を使わなければならないのです。
「弱酸性」にするために、脱脂力の高い洗浄剤が使われているケースが多いので、選び方にも注意が必要です。
だから「弱酸性」の石けんが、肌にとって優しいのかと言われたら答えはNo。
成分次第でいくらでも変わってしまいます。
純石鹸は避けたい
ココで1つ要注意の情報を。純石鹸「98%が石鹸素材でできているもの」があります。いわゆる「無添加石けん」です。

「無添加」と聞くと、なんだか肌に良い気がしてしまいますよね。
しかし、「純石鹸」はかなり洗浄力が強いです。
敏感肌の方や化粧品で肌荒れを起こしやすい肌の方は要注意!通常の肌タイプなら特に問題なく使えます。私も使える肌です!
刺激が強すぎて、ピリピリ・ヒリヒリしてしまったり、赤みや乾燥を引き起こす要因になる可能性も大いにあります。
ひりつき・ツッパリが出たら即刻やめる。
コレだけは頭に入れて使用してほしいです。
結局「石けん」はどうなの?
結局「石けん」が良いのか悪いのか分からなかった!とういう方も多いと思います。
はい。私も最終的にどうするのが一番理想なのか悩みました。
なので、簡単におさらいをしながら、結局良いの?悪いの?等をまとめていきます。
- 石けんは「弱アルカリ性」の洗浄剤
- 肌の上に界面活性剤を残さない
- 不要な角質を柔らかくして落とせる
- 「弱酸性」でも刺激の強いものは多い
石けんは「弱アルカリ性」で、肌にとって刺激が強めであることに変わりはありません。
しかし、水でその界面活性剤としての特性を失い、肌の上に残らず流しきれることも、大きな意味を持ちます。
大切なのは「使い方」!!
私はこの結論にたどり着きました。
「良い」「悪い」で言ったらもちろん賛否あることでしょう。

しかし、「選び方」「使い方」さえ間違えなければ悪いものにはならないと思います。
これはあくまで「弱アルカリ性」の洗浄成分を使っても、皮脂によって「弱酸性」に戻る「肌力」がある人に限り。
敏感肌・アトピーの方などは刺激が強すぎる可能性があります。
個人的見解
個人的に「石けん」と呼ばれるものをいくつか使用してみました。
私は「弱アルカリ性」の石けんを基本とし、途中で低刺激な成分の「弱酸性」のものに変えました。
すると、角質が溜まってしまったのかゴワゴワ感を感じたり、ニキビのようなぷつっとしたものがかなり増えてしまったんです。
体張った実験してしまったな・・・と思いつつ、得たものもありました。
洗浄力を弱いものにすれば肌が綺麗になるわけではなく、ある程度の洗浄力をもって汚れを落とすことが最優先だと分かりました。
洗顔のやり方でも詳しく書きましたが、長時間洗うことは「弱酸性」でも「弱アルカリ性」でも刺激が0ではありません。
素早く洗って落とすこと。

これも大切です。洗浄力の弱い洗顔で汚れが落ち切らなかった。しっかり落とすために長時間かけて洗う。これでは「洗浄力」の弱いものを選んだ意味がありません。
つまり、「石けん」は肌の汚れを落とすのに効果的であると考えます。
「弱アルカリ性が悪!!」と捉えることもできますが、個人的見解としては使い方次第だなと思います。





まとめ
どんな洗浄剤にもメリット・デメリットはあります。
あれはダメ!これはダメ!と言うのは簡単ですが、自分の肌には何が一番いいのか、何が効果的なのか考えることに意味があります。
私もまだまだ石けん初心者なので、アイテムや情報など追加していきますね(^O^)
参考になれば嬉しいです!
次回は「石けん」のアイテムをまとめます。